“主人公は “車輪でできた足を持つ女の子” です。どらいびーは自分だってみんなと同じなんだ、 “特別” なんかじゃないんだと証明すべく、いろんなことに挑戦していきます。でもなかなか思うようには行かない。そんなどらいびーの姿をそばで見ていてくれるお友だちがいます。そのお友だちたちによって、本当の特別の意味を知ることになるどらいびーは何に気づいたのか?というストーリーです。今作では他の人との違いが分かる車輪で出来た足を持つ女の子を主人公にして、 “特別”の意味について書かせてもらったのですが、これは、そういった見た目で分かる違いに限らず、誰しもが子供の頃に思ったことがあったり、大人になっても思うことなのではないかと思いました。私自身も自分だけがみんなと違うのではないか?みんなと同じじゃなきゃいけないんじゃないか?と悩んでしまう時がありました。例えば、みんなより声が低いなぁと感じて悩んだり、どうしても授業に集中できなくてパラパラマンガ描き出しちゃったり、なんてことが沢山あって、私だけが変なのかな?と思っていました。でも、みんなそれぞれに苦手なことがあって、得意なこともあって、
そして必ずキラッと輝く特別なところがみんなにあるということに、私は大人になってからやっと気付きました。「あぁ、もっと早くこのことに気づきたかった」という自分の本音から絵本の制作を思い立ったのです。この絵本を読んだ子供たちはもちろん、その親御さんたちにもこのことに気づいてもらいたいですし、周りの人も気づかせてあげられるようになって欲しいです。そして、今回私が特に描き伝えたかったことは、 “誰かや何かの少しの工夫や支えによって、苦手なものが楽しいものに変わるんだ”ということです。楽しみ方も何倍にも何通りにもなり、未来の可能性が広がります。千差万別の特別なところを持った人たちが、ひとつの大きな輪を描き、創造されていく未来を考えたら、ワクワクしませんか?私はそんな未来があると思います。その未来への一歩目として、どらいびーの勇気ある行動でみんなを引っ張っていってもらいたいと思い、今作を書かせてもらいました。”